悠久に繰り返す死の果てに


 深く、光の届かない世界へと沈みこんでいく機体の中で想うのは、共犯者のことばかりだ。

 ルルーシュ・・
 ルルーシュ・・・

 おそらく二度と顔を合わせることもない、私の・・・共犯者。


 完全なる死を迎えることができない身体は、海の底で何度でも蘇るだろう。つまり、何度でも死んで、そして生き返る。その繰り返しだ。酔狂な何者かがガウェインごと海中から引き上げなけれ ば、この単純かつ強固な連鎖は終わらない。終わってはくれない。
 陽を浴びる日が二度とこないかもしれない。
 しかし、もしかしたら明日にでも地上で深呼吸できるかもしれない。
 すべては私の運次第。
 それでも・・・
 私を迎えてくれるのが、現在の契約者でないことだけは分かっている。

「当然、だろう?」

 ルルーシュがそこまで執着するのは、ナナリーだけで十分だ。
 第一、助け出されるという状況が私には似合わない。研究生体として捕らえられるのはともかく、お伽噺の姫君のような配役は私に相応しくない。
 一応あいつも皇子だ。・・・・いや、元・・だが。とにかく、ルルーシュが物語での王子役に徹するのであれば、相手はナナリーのように、誰かに護ってもらわねば生きていけないような存在が似合い だと思う。もうこの世にはいないが、ブリタニアの第3皇女も似合いだ。父を亡くした件であいつとキスをした、あの女でもいい。カレンは・・・・あれだが、この際カレンでもいい。

「私はC.C. ・・・・だからな」

 殺しても死なない私は魔女であって、常に庇護の対象となるような弱々しい生き物ではないのだ。
 だから、助けは来ない。
 ルルーシュは、来ない。

 たぶん・・それでいい。

「お前はあのバカの心配だけしていればいいんだ、マリアンヌ」


 独りじゃない、と・・・
 その言葉だけで私は、きっと、悠久に繰り返される死を受け入れることができるのだから。






『悠久に繰り返す死の果てに』


2007/12/18 up