たった一度だけ、怨んでいないのかとC.C.に訊かれた。
 あれはいつのことだったか・・・、        そう、ダモクレスを制圧した夜のことだ。
 正直な話、スザクは答えに窮した。
 怨んでいないと云えば嘘になる。
 しかし怨みの対象はどちらかと云えばC.C.ではなくギアスに対してであったし、それを行使したルルーシュに向かうところが大きかった。
 その昔ルルーシュが云った『ブリタニアをぶっ壊す』という言葉は、微かだが今も耳に残っている。彼はその想いに従って行動を起こしたのであって、C.C.との 出逢いがルルーシュをブリタニアへの反逆に駆り立てたわけではない。
 だから、忌むべきはルルーシュが抱いたブリタニアへの復讐心。
 しかし復讐は新たな復讐を生むだけだから、根源たる負の連鎖を断ち切るためにゼロ・レクイエムを果たすと誓った。


 明日を望んだルルーシュは憎しみの象徴としてその生命を散らし。
 死に場所を求めたスザクは天寿を全うするまでその生命を人々のために捧げる。


 それが身勝手な理由でたくさんの生命を奪った自分たちに課された贖罪だ。
 ならば、罰を求めているようにも見えたC.C.の贖罪は、大切なパートナーのいない世界で永遠に生き続けることだろうか。




「・・・君はいま、どこで何をしているんだい・・C.C.」




 ルルーシュが築いた基礎の上にスザクたちが創り上げる“やさしい世界”を旅して廻るのだと云っていた彼女。
 自分たちの贖罪に果てがあるように、いつかC.C.の旅も終りを迎えればいいと、スザクは願った。












ゼロレク後のスザクの話




2010/10/27 up