凪いだ水面は揺らめいて 色とりどりの花が咲き乱れる政庁の上空庭園で、スザクは思考の闇に沈んでいた。 頭の中で鳴り響くのは、昔馴染みの少女の言葉だ。 哀しそうに・・・ただ哀しそうに告げた少女の声が、スザクの心を大きく揺らす。 云われた瞬間はただ衝撃だけが走った。 自分の中で『最悪』と化した男と同じだと云われて、しかしナナリーに嘘を吐いている自覚があったスザクは、その言葉から眼を逸らすことができなかったのだ。 言葉を失った。軽く受け流すことも、否定することもできなかった。 しかし、ナナリーは饒舌だった。 「お兄さまは、苦しいことも悲しいこともすべてお兄さまだけの秘密にしてしまうんです。それがお兄さまの優しいところなんですけど、でも少し・・・さみしくて・・」 それは激しい自己主張ではない。 それでもスザクが刃を突き付けられているような心境に陥るには充分だった。
『凪いだ水面は揺らめいて』 『何』がルルーシュと同じだったのか、の補完・・のつもりでした 2009/ 1/ 3 up |