この身体は動く屍だ。
 世界を構築するシステムの付属品。浮世を生きる数多の人間とは違い、魂や精神ではなく朽ちない肉体こそすべてである。
 だから、血が通いこそすれ、身体は冷たいままだ。
 感情によって体温に変化が生じるなど      ましてやそれが目に見えて表れるなど、あってはならないこと。


             その、はずだったのだが・・・。






 顔が、痛い。
 焼けるように熱い所為だ。


 この分だと確実に頬が紅く染まっている。そんな己が姿を想像して気分が悪くなった。
 ・・・・・ありえない。
 あっていいはずがない。
         こんなの、“C.C.”ではない。




「ッ、・・」




 これもすべてルルーシュの所為だ、と恨みを込めて男を見遣ったのが間違いだった。
 どういうわけだかルルーシュの顔も紅く染まっていたのだ。
 しかも気まずそうに視線を逸らしているあたりが妙にリアルで。
 揶揄でも軽口でもなく、嘘偽りなど一切ないのだと思い知らされる。




 予想外の状況に、動揺する。
 このままではもっとずっと、底の見えない深みに嵌まってしまうような気がした。












2012/ 4/17 up